特例子会社「エルアイ武田」の障碍者雇用


先日、武田薬品工業株式会社の特例子会社である「株式会社エルアイ武田」さんを見学させていただきました。従業員60名のうち48名が障碍者(うち聴覚障害者20名、知的障害者21名、その他7名)です。どの従業員の方もプロ意識をもち、自分の仕事に誇りを持っているように見えました。
「プロとして働く」これは平成7年に設立したときから貫いていることだそうです。プロとして働くということは、自分の仕事に責任をもつこと。だから、納期を意識して働き、納期前は残業もありうる。これは当り前のことですが、不思議なことに、とかく障碍者就労になると、「そういう雇用体系は厳しすぎるのではないか」という声が聞こえてきます。
 我が国のかつての障碍者施策は、社会保障により障害者を保護するという意味合いが非常に強いものでした。そのため、保護する者(家族、福祉従事者、納税者など)とされる者(障碍者)が明確に分かれていました。
一方、北欧を中心とするヨーロッパは、ソーシャルインクルージョンという考えを中心に、障碍者を含む社会的弱者と共に生きていくという施策をとりました。ここでは、障碍者の自立を促し、いかに社会参加するかかが大きなテーマとなります。労働もそのうちの1つであり、社会の一員として可能な範囲で社会的責任を負うという考えです。
エルアイ武田さんの取り組みは、後者に当てはまると思います。もちろん、前者の考えも一部大切ですが、労働したい、労働できる人を社会保障のもとに囲ってはならないと私は考えています。一般企業で障害者が働くということは、福祉的サポートも必要ですし、生産性を高めるということも必要なのです。今回の見学もよき学びとなりました。