触法行為のある知的障害者について考える
昨日、豪州出張から帰国しました。
豪州ではVictoria州のDepartment of Human Services に勤務する水藤昌彦氏と2回も食事を共にしながらお話をしました。特に2回目は時間を忘れてしまうほど話しました。

水藤氏は「当事者主体計画」(Person Centred Planning) の手法を用いたIndividualised Planning & Support (IP&S)のプランニング・コーディネーターを経て、現在はIP&Sプロジェクト・オフィサーをしている方で、知的障害のある犯罪加害者への支援をしてこられた経緯をもっています。

この知的障害のある犯罪加害者への支援というのは司法と連携しながら、コミュニケーションに障害がある加害者に対して本人への適切な聞き取り調査も含めた調査全般を指し、またそのほかに予防的支援から早期介入まで多角的な支援が行われているようです。

そのようなお話を聞きながら、もっとも気になったのは日本でのこと。
日本ではこのような支援活動はなく、司法も福祉も支援の必要は感じながらもどのようにしてよいかがわからないのが現状で、知的障害者が犯罪を犯した場合、知的障害者のコミュニケーションスキルに関しての特徴を理解していない警察が取調べを行い、それが全て証拠となって司法の場で裁かれてしまうようです。

実際、東京の府中刑務所では累犯受刑者である知的障害者が多く収監されている。また受刑中の日本人の6割は知的障害があるとも言われています。
元国会議員である山本譲司の「累犯障害者」という書籍によれば、その刑務所で障害者は「これまで生きてきたなかで、ここが一番暮らしやすかった…」と話したそうである。また刑務所の中で「お前そんなことしてると刑務所に入れられちゃうぞ!」ということを冗談で話してもいるそうである。
そうして刑期を終えて、支援もなく再犯予防も図られず出所していくのです。
支援があれば刑務所で刑務を勤める以外の効果的な更生が期待できたのでは?
支援があれば刑務所を出所した後、再犯を防げたのでは?

支援が必要です。強くそう考えます。
できることから始めてみたい。そう思います。